昨日は、チェロ 個人レッスン。
今日は、ソフトケースで、行った。先生の家まで歩いて15分ほどなんだけど、物凄く急な坂道(山道)があるので、ハードケースでは、ヘトヘトになる。
ソフトケースは、ハードケースより2キロ程度軽いだけなんだけど、ソフトなので身体に密着してきて、担ぎやすい。
大学も山道で、よく担いで上がっていた(ソフトケースで)ので、山道の担ぎ方は身体が覚えている。
結果として。とても楽だった。
色々難点はあるけど。
歩いて練習に行く時は、ソフトケースにしよう!と心に誓った。
先生宅に到着。
ソフトケースの楽さを伝えたかったが、先生の世代は、ソフトケースの経験が殆どなくて、
ケース = ハードケース
なので。。
ソフトケース = 危ない(頑丈じゃない)
という感覚。
決して口には出さないけど、そんな感じ
でも、これ素晴らしいのよ。
私も口には出さない。これは心の声
10年ソフトケースを使い続けた経験者のおばさんとしては、これから使い続けて素晴らしさをアピールするしかない。
レッスン前に
まず最初に後輩が電話で歌っていた、曲名を先生に伺った。
もちろん、歌って。。(笑)
先生、すぐ、即座に答えてくださった。
あーーー。シューベルト のね。
そうだそうだ。無茶苦茶有名じゃない!
帰ったら、早速後輩にメールしよう。
今日のレッスンは、Dotzauerの30番と
無伴奏チェロ 1番のプレリュード。
今回のポイントは左手。。
指を動かしているときに、どうしても親指に力が入ってしまうんです。
親指に力が入ると、上がったり下がったりの動きが鈍くなりますから。ダメなんです。
親指に力入れないようにと色々工夫したけどダメ。。→先生に相談
いつものように即答する先生
人差し指ばかり大切にして、末っ子の小指をないがしろにしています!
ちゃんと末っ子まで、心配りしてください!
先生何を言いたいかって言うと
上の写真は、末っ子(小指)のことを考えないで弾いている写真。
人差し指にばかり力を入れて、この後小指を使おうとしても、人差し指にぎゅっと力入ってるから、スムーズに小指が動かせなくなる。
長女ばっかり大事にしたら調和は崩れます。
でも。
肘を下げて人差し指から小指まで力を分散して構えて、弾くと、どの指もスムーズに弾けるし、力も入れなくて大丈夫。
力を分散しているので、親指も力をかけなくてすむ。
結果、大きく移動するときも楽に移動できる。
つまり末っ子まで心配りして、調和を心がけると世界は円滑に回るという話。
ちなみに先生は4人姉妹の3番目。だから下の子も大事にして上げなければいけない気持ちが強いみたい。
逆に私は2人姉妹の長女。しかも6歳違いなので、家は私を中心に回っていると勘違いしているふしがある。(よく思うし、よく言われる)
わかりやすい例えだなあ。
末っ子の例えは今回初めてですが
小指を弾くために肘を下げて!という指摘は今まで何度となく言われてきました。
その度に直してはいるのですが、他にも直すところが山のようにあるので、「沢山のうちのひとつ」になってしまっていて、他に気を取られて忘れていました。
今回は、「これが最重要ポイントです!」
と言われました。
今週はこれに気をつけて練習しなくては。。
無伴奏チェロ 1番のプレリュードも後半になっていました。
1人で勝手に弾いていたときに考えていたことがことごとく違って。。。
「ここは、D線を鳴らすために曲が作られてるんですよー」
と先生。
「え?A線鳴らす場面だと思ってましたー」
最後は、盛り上がって!と弾いていたら。
「あの、これプレリュードなんです。このあと4曲続くんですよ。さらっと弾いてください。さらっと。」
なるほどねぇ。
この無伴奏チェロ の曲は、原本が見つかっていないのです。
残ってるのは、バッハの奥さんが書き写した楽譜とバッハの弟子が書き写した楽譜だけ。
同じものをうつしたはずなのですが、微妙に違うらしいのです。
どっちが本物か?というのが長年研究者や演奏者が議論してきて、それぞれの解釈の楽譜が出されてます。
いろんなバッハ無伴奏があります。
もちろんスラーの場所とか、ほんの小さな部分で本質的には問題のないところですが。
今回も、先生はおっしゃいました「私が昔習った時の先生が、この音はおかしいといって、変えてるんです。だから私は先生の言う通りに変えたんですけど。。。良かったら。。」
はいはい、何のこだわりもありませんからね。先生の先生がおっしゃった通りに変えますよ。
世界中のチェリストがどんどん変えて行っちゃって、バッハさんどんな思いですかねぇ。
と、先生に聞くと、先生笑顔で、いつものように即答なさいました。
「作曲家って、作っちゃうと結構自分の曲忘れていて。。びっくりするほど忘れてるんですよね。だからバッハさんも作ったときはそれなりの思いがあったんでしょうけど、すぐ忘れたんじゃないかと。。どれが本物かなんて、バッハ本人でさえもわからないと思います。」
もちろん、元が訳分からなくなるほどの変更は、いけないことなのでしょうが。
でも、チリも積もれば山となります。
それにチェロの弾き方、楽器の性能も変わってきています。
そんな変更を続けて行って、例えば100年後。この曲。どうなってるのでしょう。残念ながら私は聞くことは出来ませんが、考えるだけでちょっとワクワクしちゃいますねぇ。