腕を骨折した母(87歳)、昨日から床に寝そべってテレビを見るのを辞めた。
本当にめでたい!!
寝っ転がったら、起き上がれないし、私が介助しても、頑張って、頑張って、本当に頑張ってやっと立ち上がらせることが出来るという大変な作業をしなくてはいけないのに、
床で寝っ転がったら楽だから
と、平然と言って次に行くと寝っ転がっていて。。
それどころか、トイレに行きたいのに起き上がれない!と足掻いている。
毎回大変な思いをしても、全く身に堪えない。
痴呆のせいか?わからないけれど、言い聞かせてもダメとAmazonで見つけた介護ベルトを買った。これがとても素晴らしく、母が寝そべっても全然怖くなくなったのだけど。
大変だということがわかったらしい。。
やっと。
昨日、今日とベルトの出番がない。
喜ぶべきことなんだけど、なんか気が抜けた。
1人でベッドから起きられるようになって、見回りに行っても「問題なし」のことが多くなった。
めでたい。
今日は休日。天気も良い。
夫と息子は出掛けて行った。
私はまだ母をほっておくのは心配なので自宅待機。
ホッとしたのに、なんか落ち着かない。もう自分のやるべきことをやれば良いのに、手につかない。
母も心なしがイライラしてる。
お互いの会話がちょっと刺々しくなるので、なるべく必要最低限の会話にする。
同じ家なら、大変だろうと思う。こういう時は家が離れている(斜め上の部屋)と良い。
こういう時は。。。チェロだ!
誰もいないし、時間もあるから。チェロが思いっきり弾ける。
この前コンサートで聴いた無伴奏の2番。すごく素敵だった。あれ、やりたいなと思うから。
ちょっと練習しよう。
弾きながら思い出した。
8年以上前に癌の宣告を受けた時。
検査中で、宣告はまだと気を抜いている時に宣告された。
あんまりびっくりして、呆然としながら家に帰った。
家には誰もいなくて、でも何も手につかなくて。
ふと、チェロが目に入った。
弾き始めると下手なチェロでも、気持ちがよい。
とにかく、黙々と弾いた。
どうしよう。。と思いながら、黙々と。
気がついたら、夫が後ろから怒鳴っていた(笑)
「ただいま!って言ってるのに!」
と、怒っていた。
もちろん夫は、メールで告知のことは知っている。
心配になって早く帰ってきたものの、私がのんびりチェロを弾いていて、腹が立ったらしい。
「何のんびり弾いてるんだよー」
と、怒っている。
私の第一声は「大丈夫だよー。全然大丈夫だから」だった。
全然大丈夫じゃないんだけど、不安で仕方なかったんだけど、弾いてるうちに落ち着いて、とにかくやるしか無いと心が決まってきた。
だから、不安で仕方ない夫を見た時は、逆に励ますほど。
励まされた夫はびっくりしたようだけど(笑)
あの時もチェロってありがたいなぁと思ったっけ。
今日もイライラしていたけど、だんだんと落ち着いてきた。
まあ、母も痛い思いして、なかなか上手くいかないのだからイライラしてるんだろう。
まあ、優しくしてあげるか。
という気持ちになってきた。
人それぞれ、落ち着くものがあるのだろうけど、私はチェロがいてくれて本当に良かったと思う。
昭和41年11月3日(木)
すき焼き
きゅうり、たこ酢の物
大根、里いもの味噌汁