チェロとお昼寝

趣味のチェロとか とにかくもろもろ。アラ還主婦のつぶやき

チェロと介護

夫の実家にいます。

新幹線に乗って、毎月3日ほど滞在。

実母が入院した4月から、開始したので今回で7回目。

92才の気の強い義理母。

4月に久しぶりに会った時は、ヨロヨロと歩きながらも、物凄くパワフルでした。

認知症状態で、パワフルというのは、結構凄く(笑)

「あの人が私の洋服欲しいって言うから、用意するの!」と、洋服ダンスを漁るのですが。

引き出しをガァーと出して、外して、中を見て。

無いとわかると、出した引き出しはそのまま。

次の引き出しを出して。。また、探し。。

こっちは、出した洋服をまた引き出しに戻して(投げ入れてた。。)引き出しをもとに戻し。。

とやり。。。

そして、悪口のオンパレード。

もう亡くなって随分たってるのに。。

本当かそうでないのかさっぱりわからないのですが、聞いているうちに「んな訳ないでしょ!」という話のオンパレードであることに気がつき。

話半分に聞くことにしました。(笑)

でも、親戚の話とかよく覚えていて、私は細かい親戚の構成は全くわかっていないので、ここぞとばかり、質問。悪口封印するためにも、質問して。

それは結構、面白かったんですよね。

 

でも、次の月にまた親戚の質問したら。

何も答えられなくなっていました。

親しい親戚の話をしても、全く答えられず。

あれだけ記憶力の良いひとがこんなに忘れちゃうんだとびっくりしました。

 

それから半年。

毎月行くたびに、どんどん出来ないことが増えて行っています。

先月までは、自分でトイレに行けていました。

でも、キチンと行かれる訳ではなく。

間に合わなくてトイレ周りが大変なことになったり。何故か絨毯とかベットの上で「大」をしちゃったり。

しかも消化の良い方で、1日に何回もお通じがあるので、目が離せない。

失敗したらその先の処理は、こちらで。

大変なことになるので。。

ドキドキしながら介護して。

 

今月は、自分で立ち上がれなくなっていました。

車椅子。

ベッドで座って!と言っても、出来ない時と出来る時があり。

おいしょ。と持ち上げて、車椅子に乗せて。

トイレに連れていき。。

また、立たせて、便器に座らせる。

3時間おき。。

途中、訪問看護の方や、ヘルパーさんがいらしてくださって、介助してくださいますが。。

これ毎日?ちょっと大変じゃない?

と、義理姉(長男の妻)のことを心配しますが。。

義理姉は、家で看とるつもりのようですし。

何より世話になってる義理母は、「長男嫁が世話するのは当たり前」と、公然と大声で(こういう時は認知症は飛ぶらしい。。)言っております。

今回も、義理姉に2泊3日で東京まで旅行に行ってもらい、たまには息抜きしてね。と、引き受けたものの。義理母は、「いったい私を置いて旅行なんて何を考えてるの?耐えるってこと知らないのよね。ウチの嫁は!」と、会う人ごとに何回も愚痴っています。(私も嫁ですが、愚痴られました。(笑))

昭和の時代の古臭いドラマのセリフが目の前で、語られるのは、唖然を通りこして、不思議な気持ちになりますが。。

 

3人いる子どもたちは、皆、無言。。

 

なんかおかしくない?

 

と、ワタシは思っていますが。

月3日でえらそーに言えないので、とにかく黙々と世話をして帰ります。

 

とは言え。3日ですけど。

そんな愚痴を聞いているのは辛いです。

 

だから、チェロを持って行って、練習することにしています。

最初は、発表会が近いので、練習しないと大変!と思って、仕方なく持っていったら。

義理母に結構喜ばれて。

変な音出されると嫌かな?と思ったのですが、

どうぞどうぞと言われるので、それでは。と遠慮なく弾くことに。

義理母が側にいて、話をしているときもチェロを片手に話し相手になり。

愚痴が過ぎるようになると、途端にチェロ の練習に突入。

練習に疲れると(すぐ疲れます)また、義理母の話に付き合い。。

と、義理母の話し相手は出来るし、チェロの練習は出来るしで、一石二鳥。

結局、毎月チェロをもって出かけるようになりました。

 

しかし、それも先月まで。

今月も持って来ていますが。

義理母は、トイレと食事の時以外は起きません。

そして、その時にちよっと愚痴るだけで(愚痴る以外の話はない。)、すぐ寝てしまいます。

 

まあ、いいんですけどね。

練習はするので。

練習は進みますが。

なんか、ちょっとぽこっと穴があいたようです。

 

こうやって人は老いていくんだ。

ということをまざまざと見せつけられて。

 

チェロ弾いています。