2週間ぶりのチェロ個人レッスン。
今やっているのはものすごく有名な バッハ無伴奏1番 プレリュード
チェロを弾いている人はきっと必ずこの曲は弾いていると思う。
楽譜としてはそれほど難しいそうじゃないから。
最初の2小節は左手は人差し指1本だけだけで あの有名なフレーズが弾けるし。
次の2小節は指2本
ポジション移動が多いわけでもないし、なんとなくいい気分にさせてくれるので
みんな弾く。。。
もちろん私も弾いたんだけど。
プロのチェリストがこぞってこの曲に夢中になるのは
弾きやすいからではなく(笑)
この曲には深い「凄さ」が散りばめられてるからで。。。
この年になって、今頃、そのことがわかってきて。。。
毎回「おー!」と感動している。
その一つが 解放弦の使い方。
解放弦とは 弦を全く抑えない状態でそのまま弾くと鳴る音のこと。
ものすごく響く(はず)
他の曲を弾くときは、チェリストはあまり解放弦を使わない。
解放弦を使うとボワーン!とその音だけ大きく響いて旋律が変になるので、できるだけ使わないように、(隣の弦で押さえて同じ音が出るところがあるので)気をつける。
でも、このバッハの曲はわざと解放弦を使う。
実は、この曲、バッハの原譜は残ってない。
奥さんが写譜したものと弟子が写譜したものが残っているらしいのだけど。
その2つの楽譜もいろんなところが違いがあって。。。
本当のところどうだったのか?というのは誰もわかってない。
じゃあ、みんなバラバラに弾いてるか?というとそうではなく。
でも、多分カザルスが考えた(チェロの神様みたいな人)解釈でみんな弾いている
その一つが
解放弦で響かせながら、他の音を乗せていくように! ということ
この曲の最初から半分まではその方法で弾いていく。
「解放弦をグワーンと鳴らして!もっともっと鳴らして!」
と言われて、必死に鳴らすのだけど、これがなぜか鳴らない(笑)
次の音の準備があるからか、中途半端に鳴らして次の音に移ってしまい、フレーズが終わる前に響きが終わってしまい。。。。
「響き 足りません。。。。」と先生に残念そうに言われる。。。。
後半はまた趣がガラッと変わる。
「フェルマータの後はガラッと世界を変えてください!明るい世界じゃダメです、ちょっと怖い感じの世界に移動して!」
と、先生がお手本を見せてくださる。
確かに、全然違う。。。。
真似するのだけど、なんか妙に明るいか、ただ音が小さいかで、世界が変わらない。。。。
終わりの方では、またわざと解放弦を使うところが出てくる。
ここは、解放弦を使うと ものすごく難しくなってしまうから、知らない人は解放弦は絶対使わないところだ(と思う)
「ここは絶対解放弦!」と言われた時は、なんで?と思った。そして弾くのに苦労した。
「何でここ解放弦何だろう?」と思いながら、とにかく弾けるように練習して、やっと弾けるようになったら、昨日、やっと先生意味を教えて下さった。
「解放弦にするとものすごく不思議な雰囲気が表現できるんです」
と、実際弾いて下さった。
「わー!」と思うくらい 深い 不思議な音になる。。。。
「すごーい!」と私は感動して、じゃあ私もと真似してみるが。。。。
全然(笑)だめ
弾き方のコツを言ってもらえそうだったけど。。。
やめておいた。
来週レッスンがあるので、それまでちょっと 悩んでみよう。
どうやったら 不思議な雰囲気が出せるのか。。。。
あーでもないこーでもないと考えるのも悪くない。。。。
1週間悩んでもできなかったら、教えてもらおう。。。。
それはそれで楽しいんですよねぇ。
出来ないけど(笑)