チェロとセミリタイア生活

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お寿司食べたい

寿司屋のかみさん うちあけ話 (講談社文庫)


久しぶりにAmazonで見つけたときは、本当に懐かしくて。
色々記憶が戻ってきました。

20年以上前のこと。
職場の友達が、お寿司屋さんに行こう!
と誘ってくれて。

どこに行くの?と聞くと
東中野のお寿司屋さん」との答えが。
職場は目黒の方で、周りにいくらでもお寿司屋さんはあるのに、何故そんなマイナーな場所にあるお寿司屋さんに行きたいんだろう?と思ったら。
エッセイを読んで行きたくなったと。

お寿司屋さんの女将さんが出したエッセイ集。全くの素人の女性が書いたこと、寿司屋の裏話が面白いということの話題の本で、
それを読んだ友人が是非行きたい!
と、私を誘ってくれて。
私はその本の存在も知らなくて、でも美味しそうな話なので、行こう行こうと大喜びで友人3人連れ立って行きました。

家族でカウンターの経験は何度かありましたが女友達と寿司屋のカウンター経験は初めてでした。普通のお寿司屋さんにしてはちょっと高めと聞いていたし、カウンターに座るにはまだまだ若い女3人が行っても相手にされないんじゃないかとドキドキしたのですが。
お店は東中野から少し歩いたところにある名登利寿司というお店です。カウンターが8席、テーブルも4人がけが1つ。小さな商店街の小さなごくごく普通のお寿司屋さんでした。そして、大将もエッセイを書いた女将さんも普通。ごくごく普通なんですけど、
ドキドキしている3人に女将さんはこちらが動きやすいように誘導してくださいました。座ると大将が笑顔で、もてなしてくださいます。
「本を読んで、どうしても来たくて」と言うと、
「多いんだよ。よくきてくれたねぇ」
と心地よい雰囲気で迎えてくださり。
注文の仕方もわかっていない女3人に、押し付けがましくなく説明して誘導してくれました。
ごくごく普通のお店ですが、中身はものすごいプロフェッショナルで、そしてとても嬉しくなるお店だと瞬間でわかりました。
お寿司は新鮮さの上にもうひと工夫されている、私にとっては初めて見るお寿司がありました。普段、新鮮さを喜んで食べるお寿司屋さんしか行ったことが無かったので、いかの握りに塩とレモンがかけてあったり、新鮮なまぐろが漬け風にしてあったり。ちょっと炙ったり、ちょっと酢で締めてあったりと初めてずくし。そして美味しい。。醤油を使うもの、そのまま食べるものと説明を受けながら食べ、あまりの美味しさにおかわりまで(笑)。
本に出てきた、月見鰯(つきみいわし)とづけと玉子焼きももちろん注文しました。
本を見ながら自分で作ることはあるものの、本を書いた方に作っていただけるなんて。。感動も美味しさも倍増。
終わりの頃はお腹いっぱいになるわ、幸せな気持ちにになるわでもう3人とも幸せの頂点に。
大将にも「しかし、よーく食べたなぁ。びっくりだよ」と呆れられる始末。
「今度はしんこの時期に来てね。美味しいわよ」とおかみさんに送られて。
是非是非来ます!絶対!と口々に言い合って。店を出ました。
最初の心配どこへやらという楽しい夜になりました。

職場からも家からも遠くて行きにくい場所でしたが、そんなものはものともせず、3人でしんこの季節を目指してまた出かけました。「おっ!また来たか」と言われてまたご機嫌になる私達。。

とにかく美味しくて気持ちの良いお店だったのです。

半年に一回くらい4、5回通いました。
最初は3人で通っていたのですが、1人退職して残った2人で通い、その友達も退職して。。1人残されて。。
でもやっぱり行きたいと、今度は夫や母を誘って何回か行きました。
夫は最初ぶつぶつ言っていました。富山出身ですし、富山に行ったらいくらでも寿司屋あるし、新鮮だしと。それに高いんだろ。こんな遠いところまでなんで。。と言っていたんですけど。
行ってみたら
いやぁうまい。。
と、夫ご機嫌。
大将や女将さんの人柄にも惚れて
何回か通いました。

子どもが生まれることになってからは、さすがに遠いとそれきりになっていたのですが。。もう20年近くたってしまっていました。
Amazonで見ると
女将さんは、もう9冊も本を出していらっしゃいました。
子ども向けの本まで。

そして。
大将は、亡くなっていました。
まだお若かったのに。病気で。
今は息子さんが後を継いでいらっしゃるようです。

カウンターで職人さんと喋りながら食べるというのは、なかなかできません。
家族(というか目上の家族)と行くと完全にお供ですから、父母たちが喋るのを片耳で聞きながら、黙々と食べるだけ。時々誘導してもらって会話の中に入れるくらい。
私にとってはものすごく難しい場所でした。
名登利寿司では、お寿司だけでなくその喋りも教えてもらいました。そしてマナーも。

夫と一緒に行った時、沢山食べたいからと、二貫あった握りをひとつずつ分け合って食べようとしました。
それを見ていた大将に
「そんなみみっちい食べ方するもんじゃない」と言われて、私達はきょとんと。。
お金の問題じゃないんです。
寿司屋さんは、1人のお客さんに二貫食べてもらうことを想定して握っているから微妙に味も調節してる。
一貫でいいなら、それに合わせた握り方にするから言ってくれと。
それに、二貫を分けるのは見ていてあんまりかっこよくないから。辞めた方がいい。

まだまだ初心者の客にキチンと礼儀を教えてくれました。私達も初心者とはいえ、それなりの年齢です。相手がいい加減な店主であれば、言われた内容が例え正解でも腹を立てたと思います。
でも大将の言葉はストンと入ってきました。「なるほど。。そうなんだ。。」
職人さんはそこまで考えているし、何よりカッコ悪いんだ。と。。

Amazonで見つけて2冊ほど買い、読んでみました。どちらも初めて読んだ本でした。文章が読みやすいのでどんどん読めてお寿司の素敵な世界に入っていきます。

寿司屋のかみさん、エッセイストになる (講談社文庫)
寿司屋のかみさん サヨナラ大将 (講談社文庫)



コロナ終結の打ち上げは、寿司を食べたい!
でも、カウンターに座るにはまだマナーがわかってない。
もう数冊買って学ぼうっと。。


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