合唱の練習方法がわからなくてオロオロしていますが。。
思い起こすと、チェロを始めたとき。
大学のオーケストラ部に入った時ですけど。。。
その時はもっとオロオロしていましっけ。
大体。大学のオーケストラというものは、元々無理があるのです。
4月に入学して。入団して。楽器を触り出すのは5月からです。
それで、11月には舞台に立って、合奏しようというのが無理があり。
(吹奏楽部はもっとすごいです。6月ごろデビューですから)
もっと凄いのが三年生になったら(つまり二年後)トップとして後輩率いて弾かなくちゃいけない、下手したらソロもあって💦1000人くらいの聴衆の前で、ソロなんてあり得ない話だと思うのですが、それがあり得る世界なんです。
もちろん出来は酷いもんですけど、素人が聞くと結構、ちゃんと弾いてる(吹いてる)ように聞こえますから。
それだけの形にするのは、ものすごい無理をしないとダメなんですが。
それなのに、私は能天気にも大学入ったらオーケストラ!と軽ーく考えて、入団しました。
物事を深く考えないタチなので
流石に、ちょっと不安ではあったのですが。。。
入部前に先輩が、大丈夫!大丈夫!というのです。
ものすごい練習するのかと思ったら、
「水曜日と土曜日が合奏練習、あとはその為の個人練習を時間があるときにするの」
と言われて。。
馬鹿な私はそのまま受け止めました。
時間がある時に個人練習をちょこちょこすれば、問題ないって(笑)
バカな女です(笑)
そのまま楽しく入部してチェロを選んだものの。
練習が始まると、どうも雰囲気が違うんです。
時間がある時に個人練習と言われるので、総合練習以外の4日間のうち、二日くらい練習していました。
それも1時間くらい練習すればいいかな なんて思っていたんですけど。。。。
どうも周りの当たりが悪い。。
私は全くの初心者ですから、先輩が一から見てくれます。
もちろん先輩だって自分の練習が必要なんですけど、その時間を割いて見てくれる。
私の練習に付き合ってくださるのが30分くらい。
課題をもらって、1人で練習するのだけど、全部で1時間もやれば十分!と思ってるから、30分くらいやって帰ろうとすると、
「あれ?もう終わり?」と言われて。
私は十分と思ってたんですけど、周りは「こりゃダメだ」と思っていたらしいです
後から聞くと(笑)
心配した先輩は、毎日のように私の授業が終わるのを待ち構えていて、「今日練習できる?」と誘ってくれます。
加えて、同期の女子の友達も「練習行こうよ」と誘ってくれて。
今思えばありがたいことです。やる気ない(私は十分あったんですが、レベルが違った)先輩や友達が根気よく練習するように導いてくれて。
だからちょっとやる気になったものの。
でも、1時間の練習がちょっと伸びたくらい。それでも私としては「すごく練習してる」
と思っていたのですけど。
練習が始まって1ヶ月くらい経って、初めて一年生が合奏に参加しました。
確か 双頭の鷲の側のものに という有名な行進曲だったと思います。
数週間前に楽譜を渡されました。
ピアノをやっていたので楽譜はなんとか読めることはできました。ピアノは両手ですので2段の楽譜をいっぺんに読まなくてはいけませんが、チェロの楽譜は、単音だけ。楽勝じゃない?と思ってたら。。。(なんでも甘く考える)
それまで、弓の動かし方の練習(ボーイング)とか、音階練習をやっていたのですけど
楽譜は音階でやってないような高い音もあり。。。。
それにメロディじゃないので、何をやってるのかわからない。
先輩は親切に教えてくれるのですが、ちんぷんかんぷん。
とにかく長い音符だけ弾けるようにと言われて、その部分の音の場所は覚えて、合奏に参加したのですけど。。。。
最初から、落ちました(笑)
5小節くらい休みがあって、遅れてチェロが入るのですが。
どこで入るのかさっぱりわからない。
数えて!って先輩隣で言ってるのですが、どうやって数えるの?
ピアノは数えるなんてことありませんから。
呆然。。。
結局先輩が体を振って入るところを教えてくれて。
入れたんだけど。
今度は、早くて、ついていけない。
ピアノは自分のペースで最初から最後まで弾きますので、ついていかれないなんてことはありませんが、オーケストラは、テンポについて行くしかないんです。
落ちたら、今どこをやっているか探して、入っていくしかない。
当然、一度落ちたら、入れません。。。
呆然自失の私。
周りを見ると、同期の友達は
固まってる人もいましたが。。。。
ほとんどが、しっかり弾いて(吹いて)いました。
ええ?弾けるの?なんで?
初心者歓迎のクラブですが 3分の2は、高校の吹奏楽や、オーケストラ、あと小さい頃から先生についている人でしたから、問題なく弾いています。
呆然としてるのは、未経験の人、数人。もちろん私も。
そこでやっとわかりました。
甘く見てた。。。。
そこから、必死の日々が始まりました。
合奏に参加できるようにと、レコード(その頃はまだCDないし)何回も聞いて、練習して。。。。
個人練習も毎日、7時過ぎくらいまで弾くようになりましたが。。
とは言っても、頑張ったからって、できるようにはなりません(笑)
要領は悪いし、頭も悪いしで、一年生の中でも 一番ついていけてない存在でした。
夏合宿も散々。。。
弾けない上に、弦が緩んだのが調整に時間がかかり、練習に参加できないことまで起こり、
四年生の先輩に「さいあくー」と言われ。。。。
気のせいか、皆の視線も冷たくて。。。。
落ち込むわ落ち込むわ。。。。
そんな夏合宿で、私は暗雲たる思いで、1人で練習していました。
やってもやっても弾けないし、どうやれば弾けるようになるのかさっぱりわからなくて。
本当にくらーい気持ちで、でもとにかく弾かなくちゃとゴシゴシと練習していました。
そんな時、ひょこっと大学院生の先輩が顔を出したんです。
オーケストラ部は三年生までが戦力で、四年生以降は、お手伝いで参加するというシステムになっていました。
だからその大学院の先輩とは滅多に一緒になることはなく、ほとんど喋ったこともありませんでした。
その先輩がチェロを持って夏合宿にやってきて(苗場)私の部屋を訪ねて下さったのです。
秋の演奏会に向けて練習をしているのですが、一年生は、小さな曲だけ出演(シューベルトの未完成とホルストの惑星の木星)でした。
先輩が訪ねてきて下さった時は、先輩たちは大きな曲(確か、シベリウスの2番)でホールで合奏の練習中。
大学院の先輩も練習にいらしたのだから、当然ホールに向かうものと思っていたのですが。
先輩は「ねえ、遊ぼう」と誘ってきます。
え?と思いながら、先輩を見ると チェロの楽譜持っていらっしゃいます。
2本のチェロで合奏する楽譜でした。
えー。
突然楽譜を持ってこられても。そんなもの弾けるわけないし。。。
大体、演奏会の曲が弾けなくて、涙目になってるのに、そんな他の曲の練習なんてできないよー。それに先輩、合奏練習でないと、折角新潟まで来たのにーーーー。
とにかく、今はできない!と抵抗しましたが(笑)
先輩はニコニコと「いいの、いいの。遊ぼう、遊ぼう」
と一歩も引きません。
全く、もう。。。。こんなのバレたら現役の先輩たちにどれだけどやされるか。。。。
簡単なものやるから。
難しい方は私(先輩)がやるから。
やろう!
と言われ、渋々始めました。
案の定弾けないのですが、弾けないポイントを先輩が指摘してくれて、だんだん弾けるようになってきました。
30分くらい弾いていると、なんとなく合わせるコツがわかってきました。
コツがわかると 先輩はものすごくものすごく大袈裟に褒めてくれるので、すぐ良い気になって、
じゃあ、もう一曲。。。とどんどん進んで行きました。
さっき涙目で練習していた私も笑いが出るようになって。
ものすごく明るい練習室になってきました。
1時間くらいひいた頃でしょうか。
「あー楽しかった。じゃあ、私合奏に行ってくるね」
と先輩は合奏練習をしているホールに向かいました。
それだけなんですけど。
なんかコツを掴んだような気になって。。。
気持ちも明るくなって。。。
練習がスムーズに進むようになりました。
合宿の最終日には 隣の先輩がびっくりするほど(初日に比べるとですけど)弾けるようになっていて、「最悪」と言った先輩も、「上手になったじゃない!」と一転して褒めてくれて。
とにかく、壁を乗り越えられた、思い出深い夏合宿となりました。
今もチェロを続けているのは、そういう周りの存在があったからだと断言できます。
センスもない、要領も悪い私がなんだかんだいいながら、続けてこられたのはあの時助けてくれた方々がいたから。本当に恵まれた境遇でした。
で、合唱。。。。
できないところは、あの頃の私と同じですが。
違うのは、全くの1人ということ。
持ち上げてくれる人も引っ張ってくれる人もいません。
歌の基礎の練習と、歌の世界の雰囲気を感じるために
ボイストレーニングのお試しとかないかな?と思ったのですけど。
そんなものないし。チェロでレッスン代を払っている身としては、ボイストレーニングのレッスン代まで払うのは無理。
思えば、あの大学時代よりも悪い状況かもしれない。。。
でも、ずうずうしさはあの頃と変わりません。
「無理です」
と言われるまで、なんとか頑張ってみようと思います。