チェロとお昼寝

趣味のチェロとか とにかくもろもろ。アラ還主婦のつぶやき

薬のさじ加減と名医

子どもが生まれるまでは、それほど病院のお世話になることはなく、
「その場限り」のお付き合いのお医者さんが多かった。

ご近所付き合いなんて、に等しく。

今思うと、偏った付き合いだったと思う。
会社と家の往復だけだったので。。

子どもが出来たら、否応なくそんな世界は許されなくて。
ママ友とか、保育園とか病院とか。。
「新世界」が次々と展開し。。
と言うと素晴らしそうだけど。
偏った付き合いしかしていなかった私には、どうやって対処したらよいのかわからず。。毎日???の日々だった。

特に病院。。
産婦人科でも、異次元だったのに、小児科となるとますます別世界だった。

まず、何処に行ったらよいのか?

家の前の公園で知り合ったお母さんに聞いた。

近所の個人小児科を勧められた。

行ってみると、こじんまりしていて、スタッフも気持ちよく動いていて、文句のない病院だった。
しばらく、何かあるとせっせと通った。

保育園に通い出したが、保育園は嫌と言うほど病気をくれる。
困ったのが、アレルギー。
すぐ鼻水が出て、それが酷くなると咳が出る。
病院に連れていくと、薬を出してくれるが弱い薬で(一応薬剤師なので薬の内容はわかる)いっこうに良くならない。
「もう少し強い薬を」
と、先生に頼んでも
「強い薬は良くないから。じっくり治しましょう」と、相手にされない。

別の病院に行ってみたけれど。
同じような処方だったり。
強い薬を出されて、調子が悪くなり、これはダメだったと言っても、「身体を慣らして行きましょう」と相手にされなかったりで、症状は治らなかった。

困ったなぁと思っていると、保育園ママが
「ちょっと遠いけどアレルギーに強い先生がいるよ」
と教えてくれた。

「ただし、先生がちょっとね」
と、言われたけど。とにかく行ってみた。

ママ友が言った言葉は本当で(笑)
先生は、自分を中心に小児科は回ってると信じて疑ってない、ものすごく癖のある先生だった。

初診で、先生はグンと強い薬を出した。
もちろんそれで症状は治まり、治ったところで、アレルギーの薬を処方した。
アレルギーの薬は症状が治まってもしばらく飲むように言われた。


結局、小学生になったころ。

「もう大丈夫。気になったときだけいらっしゃい」

と、卒業宣言をもらって。

息子のアレルギーは終わった。



アレルギーの薬は20年くらい前に世の中にでた。
これは、画期的な薬で、
特に喘息は、アレルギーの薬のお陰で発作を起こす人がものすごく減った。

でも、アレルギーの薬自体、色んな種類ある。それぞれが少しずつ、作用の仕方が違って、効き目も違う。

だから、個人個人で効き目が全然違うのだけど。
大概のお医者さんは、ひとつだけかせいぜい2種類の薬のどっちかを選んで処方している。
たまたま効果がある患者さんなら良いけど、効かない患者も沢山いる。
だから、効かないのに飲み続けている患者さんが山ほどでる。

そのお医者さんは、患者によって色んなアレルギーの薬を出していた。
効果がないとわかると、別の薬にしたり、もうひとつ薬を増やしたり。。
医師の経験と勘でそれぞれに薬を処方していて。
薬の「さじ加減」
それが見事に当たっている。

だから、「先生は腹が立つけど、あそこに行くときちんと診てくれるから」
と、お母さん達は通う。

子どもだけでなく、大人もその「さじ加減」を求めて、通ってる。

だからいつも大入り満員。。。

先生と大喧嘩になって去っていく人も多いらしいが。。(笑)

リウマチで有名な個人病院が近所にあった。
なんてことない小さな病院なんだけど。
いつも病院は患者さんで溢れている。
予約制でないようで、本当に道路まで患者さんが溢れてて。。。
何でそんなに人気なんだろうと思ってた。

やっぱり、「薬のさじ加減」らしい。

何枚か処方をみると、それぞれ薬が違う。
患者によって組み合わせをかえているらしい。

名医というのは、こういう人を言うのだろうなと思った。
手術が上手な医師がとかく、「名医」と言われがちだけど。。
こういう「町の名医」という方もいることを忘れちゃいけないと思う。

ちなみに、このリウマチのお医者さんも癖の強い先生という評判だった。私は幸か不幸かお目にかかってないけど。。

ただし。。
名医と信じすぎると、痛い目にあうことも。

そんな名医にかかっていても、アレルギーの症状は悪くなることがある。

ある日息子は咳が出て、かなり調子が悪くなった。これは大変と病院に連れて行った。聴診器をあてて音を聴いた医師は「うーん。それほど胸の音は酷くないから薬続けといて」と言われた。
ところが、病院の帰りに歩けなくなるほど調子が悪くなった。すぐに病院に戻ればよいのに、バカな母の私は「今名医に診てもらって音悪くないって言われたし」
と、病院に戻らずに家に帰った。
帰ったら、息子は寝たきりで、食事も食べない。やっぱり変だと思ったが次の日から丁度連休で、病院は休み。
救急もと思ったけど、やっぱり「そんなに胸の音悪くない」の言葉を信じてそのまま寝かせていた。
休み明けに病院に連れていくと、
息子の顔を見た途端、その名医は
「あー。発作起こしてる!これ辛いよ」と
すぐに吸入してくれた。
喘息の発作とか。。。
薬剤師だが喘息の発作は見たことがなく。
だから、息するのも辛いほどのぜいぜい言うのが発作かと思っていたら。。
息子はそんな風ではなかったが、充分発作を起こしていた。。

結局、信じられないくらい強い薬(ステロイド )を飲ませて、炎症を抑えて、治まった。
治るのにも時間がかかったし、何より息子には辛い思いをさせた。

初回の発作だから、強い薬を使ったけど、何回もこんな薬使えない。
だから、2度と起こさないように気をつけて。と、名医は言った。

喘息は発作を繰り返すと、気管がどんどん傷ついて治りが悪くなる。

2度と起こさない!と決意したと同時に。
名医の聴診器はあまり当てにはできない!と悟った。。

しばらくして、また同じような状況になった。発作の前兆!と確信した。単なる母の勘だけだけど、このままじゃ発作起こす!と思った。
病院に行き、「吸引してください!」とお願いした。
名医は、聴診器をあてて、「吸引するほどじゃないと思う」
と言う。
でも、症状を説明して、「吸引しないと今晩発作を起こすと思う。母の勘です。」
と、頑張った。
名医は「俺の聴診器は六万円もするし、この聴診器を使いこなす医者はそんなにいない。俺はちゃんと音の違いがわかる」
と、頑張ったが、結局折れて吸引してくれた。
夜に息子は熱を出したが、咳は出なかった。
次の日病院に行って報告した。(もちろんそれなりに言い方は気を遣ったけど。)名医はちょっと悔しそうだったが、それから先は、吸引をお願いすると抵抗なく受け入れてくれた。
結局未だに、発作は起こしてない。
出来の悪い息子だが、
健康だけが取り柄の息子になった。


私の息子の育て方は、もうめちゃくちゃで。
後悔することばかりだけど。。
これだけは、本当にこれだけは、自慢出来ることだと思ってる。

それと。「母の勘です!」と訳のわからない理由で吸引を迫る患者の申し出を、あのプライドの高い名医が受け入れてくれたのは凄いことだとおもう。
やっぱり、名医だったんだなぁ。

昨日の夕食

手巻き寿司

昨日は節分。
世の中は当たり前のように恵方巻きを買い求めている。
いつも行く魚屋さんは恵方巻きを求めて長蛇の列。
アホらしくなって、手巻き寿司をすることに。
手巻き寿司のお刺身セットを買って
きゅうりを塩水につけて細切りにしたものと
甘い卵焼き
溜まりづけ
イカのチャンジャ

をネタに手巻き寿司を作りました。

最近通販で買った、山本山の海苔が、無茶苦茶美味しい。。

中身よりこの海苔のおかげで、食欲が増してるんじゃなかろうか?というほど
我が家では手巻き寿司が人気です。

二合半のご飯が4人で綺麗になくなりました。(若者ひとりです)

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