チェロとお昼寝

趣味のチェロとか とにかくもろもろ。アラ還主婦のつぶやき

普通のお葬式が戻ってきた

昨日の親戚のお葬式は、久しぶりに「普通」のお葬式だった。

お別れしたい方々が集まって、故人を偲んで告別式に参加して、最後に会食をする。

この当たり前のことが出来なくて、もう3年ほど。

私もここ3年、告別式というものに参加していない。

さっぱりしていて楽と言えばそうなのだけど。

 

連絡がきて、行こうと思ったものの。

楽を知ってしまって、行くのがちょっと面倒とも思ったのも事実。。

亡くなったおばあさんから頂いた、数々の事を考えると、やっぱり行かなくちゃ、いや行きたいと思い向かった。

本当は母も行くと言っていたのだけど、やっぱり大変だから辞めると言い出して私1人が参加になった。

母と一緒なら車でと思って、道順も考えていたのだけど、行かないなら電車でOKだ。

でも、何だか車で行きたくて、1人運転して式場に向かった。

 

故人が、89歳の主婦、旦那様も10年以上前に亡くなって、という方だったので出席者は親戚だけ。しかも少ない。

そして、親戚と言っても20年近く会っていない人たちばかり。。

前に会った時は小さかった子が今回はお母さんになって子どもをおぶって出席している。

初めて会った青年が、なんか、何親等も離れた叔父さんとそっくりだったりして、

「え!こんなところにそっくりさんが。。」

と血筋って凄いと感動したり。

人数が少ないので、同じ話で故人を偲び、懐かしい話に花が咲きと、泣いて笑えたステキなお葬式だった。

 

全てが終わるころ、親戚の1人が

「せっかく地方から出てきたから、お墓参りしたいの」と言い出した。

そこにいた人たちがみな「うんうん」と乗り気になっている。

でも、お墓のある場所を知っているのはその中では私しかいないので、しかも「うんうん」と同意した人が4人で。。

私の車に乗ってお墓参りに行くことになった。

何となく、車に乗ってきたのがアタリだった。

運転手の私が最年少。お姉さま方を安全に快適にお送りしなくてはとちょっと緊張した。

お姉さまたちは、元気一杯。

さっき、会食で、火葬場に向かうバスの中であれだけ喋った人たちが、また喋る場を与えられて。

昔話はどんどん続く。

私が生まれる前に亡くなったひいおじいさんの話で盛り上がり、叱られて土蔵に入れられた話、果ては木炭バスの話まで出てきて。

(さすがに木炭トラックは80歳のおばしか知らなかった(笑))

車の中は60年以上前にタイムスリップしていた。

40分ほどでお墓に到着。

お墓と言っても、最近流行りのマンション型(?)のお墓で、あまり趣きはないものだけど。ずっと気にかかっていたけど行かれなかったお墓参りが出来て、皆ほっとしていたようだった。

お姉さま方が喜んで、お礼まで言っていただけて、こちらもホッとした。

 

駅まで送って、お姉さま方を見送った。

今度会うのは、またお葬式なんだろうなと思いながら。

 

お葬式は、亡くなった方がくださる最後のプレゼントなんだなとよくわかった1日だった。

 

一日中おしゃべりを聴いて、ちょっと疲れたけれど。行って良かった。