韓国の俳優 ソンガンホさん
見事カンヌ国際映画祭で男優賞を獲得されました。
是枝裕和監督の「ベイビー・ブローカー」に出演した演技を評価された賞です。
是枝監督は「万引き家族」で最高賞のパルムドール賞をとった監督。
その監督が韓国の名優達と作り上げたこの映画。面白そうです。
今回、惜しくも最高賞であるパルムドール賞は逃しましたが、上映後に12分のスタンディングオーベイションがあったことから、かなりの評価を得た映画であることがわかります。
日本では6月下旬から公開されるそうです。
さて、ソン ガンホさん。
テレビドラマではなく映画だけに出演している 演技派の俳優さんです。
表面かっこ悪いし、いつもやってることはだらしないけど。
芯は強く 信念を曲げずに 突き進む おじさんとしていつも登場します。
最近話題になったのが アカデミー賞をとった 「パラサイト」
正直、評判は高かったものの 私的には「なんでアカデミー賞まで行ったんだろう?」
と今も思っています。
きっと映画通の方が見たら、色々な工夫が散りばめられていて ものすごく面白い映画なのかもしれませんが。
素人の私には わかりませんでした。
でも、ソン ガンポさんの映画は大概面白い。
特に 光州事件を扱った 「タクシー運転手」
や
盧武鉉大統領(自殺した大統領)の弁護士時代を扱った「弁護人」
などは 内容も面白いと共に
そのころの韓国の背景がわかってとてもありがたい映画でした。
私が生まれてから、社会人になっても、韓国は「よくわからない国」でした。
沖縄よりも近い「外国」であるにも関わらず
どんな暮らしをしているのか?
さっぱりわからないのです。
時々、ニュースで「韓国が戒厳令」と言っていても、なんで戒厳令なのか?
何がどうなっているのかわかりませんでした。
(しかもそれを知る手段もなくて、どうしようも無かったのです)
そんな時、1988年にソウル オリンピックが行われました。
街の風景は綺麗で、「普通」の国でした。
へぇ。結構普通じゃない!と思った覚えがあります。
後から聞くと、まだ、軍事政権下であったもののこのオリンピックから韓国は大きく変わったようです。
この年から韓国の人たちが海外旅行に出かけられる(許可がでた)ようになったとか。。
文化の解放、交流が行われ
民主化に向けて加速して行ったようです。
先ほど紹介した
2つの映画は
どちらも軍事政権真っ只中の1980年頃に起こった実際の事件の話です。
光州事件がいったい何だったのか?
「タクシー運転手」を見て、光州事件を全く知らなかった私もよくわかりました。
同時にソンガンホさんが映画を締めて、映画をどんどん面白くしてくれたので、私にとって「好きな映画の一つ」になりました。
来月公開の「ベイビー・ブローカー」
韓国映画を日本人が監督する
そしてその映画のレベルが高いなんて
韓国好きの私にとっては、なんとも気持ち良い話です。
何かと揉める 韓国と日本ですが。
昔、ヨン様の「冬のソナタ」が冷えていた日韓関係に風穴を開けてくれたように
「ベイビー・ブローカー」も風穴を開けるきっかけになってくれるとよいのですが。。