プロ友のlamabirdさんが紹介してくださった本。
やっと読みました。
凄く面白かったです。
作者の宮崎さんはサントリーホールのステージマネージャーを長く勤めた方です。
ステージマネージャーとは??
演奏会全部を取り仕切る方。
楽器の搬送、舞台設営はもちろん、楽譜の手配、特殊楽器の手配その他もろもろ。
そして演奏会当日の指揮者や演奏家のお世話までやるらしい。。
指揮者の岩城宏之さんが書いていらしたのだけど、痒いところに手が届く方らしい。
演奏が始まって、ドキドキしているしている演奏家をやる気にさせて送り出すとか、演奏が終わって、ぼーっとしている指揮者を無事に楽屋に戻すために、「はい!階段が3段あります。」などと声をかけながら誘導したり。
とにかく、演奏会を無事に終わらせるためにこのステージマネージャーさんは物凄く奮闘なさっている。
中でもびっくりしたのが、演奏会の時の椅子や譜面台の並べ方。
アマチュアはただ、並べている。人数が合っていれば問題ない。
気をつけると言えば、弾いていて隣とぶつからないように間隔を開けることくらい。
でもこの方は、演奏家同士が音を聴き合えるように、それと演奏家が指揮をよく見えるように工夫して並べているらしい。
いつもこの方に並べてもらっているオーケストラは、違う人が並べると物凄く落ち着かなくて、演奏に集中できないとか。。
譜面台は、2人で一台が割り当てられて同じ楽譜を見る。
プロは楽団から配布された楽譜を使うのだろうけど、アマチュアは、自分の楽譜を使う。
2人で一台だから、どちらかの楽譜を使うのだけど。。
どっちを使うかで、ちょっとざわざわする。
出来れば、使い慣れている自分の楽譜で演奏したいのだけど、2人ともそうだと、どちらかが譲らなくてはいけない。
何でも、上のパートを弾く人(表の人と言ってる)の楽譜を使うのがルールらしくて。。
裏の人は譲るルールらしい。(そんなルールないと思うんだけど、真面目な顔で言われるもんで従わずにはいられない(笑))
たまに、「貴方の楽譜でいいよー」という太っ腹の方がいて、そう言う時は本当に嬉しい。
太っ腹な人というのは、本当に上手でどんな楽譜でも大丈夫!という人もいるけど、ただ単にキチンと楽譜に必要なことを記入していないから、使えないという人もいる。雲泥の差だけど、こっちからするとどういう理由でもありがたいので、とにかく感謝する。
演奏会当日、譜面台の位置でざわざわする(笑)
歳をとると楽譜が見えなくなって、できるだけ自分のところに持ってきたい。隣が若い子だと、見えるから、どうぞどうぞと持ってきてくれて、感謝して平和に終わるのだけど。同じような年齢だと、気がつくと譜面台が遠くになっていたりして、えーこれじゃ見えないよー。となんとなくこちらに引き寄せたりする。
そうやっているうちにお互い落とし所を何となく見つけて、それで演奏会を行うことにする。
でも、敏腕のステージマネージャーがいればそんなことも、頭に入れて並べてくれるのだろう。いいなぁ。
コロナで演奏会が軒並み中止になった。それは残念だけど、演奏会が再開して、感染を心配して譜面台が1人一台になったときは嬉しかった。このまま、1人一台と、文化として定着してくれないかな?と期待してるんだけど。
譜面台が多いと弾く体積も小さくなるから、2人で一台に戻っている。
面倒な世の中が戻ってきた。。
昭和41年12月13日(火)
いかの粕漬け
春菊のごまあえ
大根と牛肉の煮物
なめこの味噌汁