87歳の母が右腕を骨折して2週間とちょっと。
生活のパターンもできてきて、落ち着いてきている。
のだけど、次々と新しい???が出てきて。
その第一が、床に寝転ぶと言うこと。
元々、テレビをみながら床に寝転び、昼寝をして、床で寝転ぶことが好きな人だった。
起き上がる時は両手を使って、よっこいしょと時間をかけて、起き上がっていた。
運動ということに無縁だったためか、腹筋を使って起き上がるという芸当はできない様子。
それが、右手が効かなくなったので、全く起き上がれなくなった。
上半身だけを起こすこともできない。寝たきりだ。。。
もちろん、立ち上がることができれば、なんでもできる。洗濯もトイレも、お皿を洗うのも問題ない。でも、寝転んだら起き上がれないのだ。
どんなに頑張っても1人では起きられない。
それでも母は、寝転ぶ💦
私も最初は、仕方がないと思って、一生懸命起こすのを手伝った。
しかし、母は私より7キロも重い。
しかも膝が弱いからかツッパリが効かない。
右手を骨折しているから、抱え込むこともできず、渾身の力を振り絞って立たせていた。
一回だけでもものすごく大変だった。立たせた時は、こちらもヘロヘロになり。でもこれで2度と起こすことはないだろうと思ったら。
1日何回も同じことを繰り返す。
冗談かと思ったが、現実だった。こんなことを繰り返したら、こちらの身が持たない。
でも、どんなに言っても、寝転んでしまう。
考えた末、介護用のベルトをAmazonで見つけてそれを使って、起こすようにした。
この介護ベルトを使うと10分の1くらいの力で立ち上がらせることができる。
これは便利!と思っていたが。(それでも力はいる)
母も、これは便利!と思ったようで。
味をしめたらしい。。。
ここ数日、床に寝転ぶ頻度が激増した。
3時間ごとに見に行っているから、その時間を見越して寝っ転がっているらしい。
娘に起こしてもらえばいい。と。。。。
そんなことをやっていたら、私はずっと3時間以上家を離れられない。
呼吸困難とか、どうしようもない症状で家を離れられないのなら、仕方ないと諦めるが(それでも不満だと思う)母の「床にねころびたい」願望のために、家に縛り付けられるのはごめんだ。
「寝転ばないで」と言っても、母は聞く耳を持たない。
「背中が痛いから仕方がないんだ」と言う。それなら、少しは同情するが、「寝転んでテレビを見るのがいいの」と言われた時は、本気で腹がたった。
寝転んでテレビを見たいなら、ベッドの部屋にテレビを移そう!と動かそうとすると
「それはだめ。だらしないみたいだから。」
聞いていて情けなくなってきた。
怒っても話にならない。
考えた末、起き上がる練習をしてもらうことにした。
本当は訪問リハビリをお願いして、特訓する話が進んでいたのだけど、混んでるとかで12月にならないと開始できないと連絡がきた。
12月??????
待てません!!!!!
もう私がやります!!
早速一昨日より開始しました。
寝っ転がっているところを見つけると(1日三回くらい)
起き上がってとお願いする。
母は起き上がりたくないようだが、私が起こさないとトイレにも行かれないので渋々(ものすごく文句を言ってる)起きあがろうとする。
起き上がるのは順番がある。
上半身を起こして、座り、それから立ち上がる。
でも、母はいきなり立ちあがろうと足までバタバタする。
なぜ?そういう行動に????
不思議に思うと同時に情けなくなるが、落ち着いて、落ち着いて。。。
まず上半身だけ起こすように指示。
若い頃から運動を全くしない人で、多分腹筋もないのだろう。
頭しか動かない。
腕を下にして、肘を使って、起き上がって!というと、なぜか、右手(骨折した方)を使って起きようとして、痛い、痛いと騒いでいる。
「そりゃ痛いでしょ。骨折してるんだから。」
と言っても、ブツブツ文句を言ってる。
左の肘を床につけて、上半身を起こして!と言っても力の入れ方がわからないらしい。
三回に一回は助け船を出して、起こしたりするが。時々は起き上がれるように。
上半身を起こしたら、両膝を床につけて、膝で立って!と言うのだけど。
信じられないことに膝をつけて立つ。と言うことができない。
なぜか足の甲が絡まっていて、形にすらならない。
それでも根気よく、形を教えると(毎回教えないと忘れてる)これは毎回できるようになった。
さて、最終段階。右膝を立てて、物に捕まって立ち上がって!というがこれも苦戦。
大騒ぎをして、悲痛な声をたくさんあげて、やっとの思いで立ち上がる。
これも三回に二回はできるようになった。(ものすごく時間がかかるし、文句も言われる)
やる気がない状態で私(娘)に強制されてやっているので、起き上がるまで、ものすごく悲痛な声を出し、文句を言う。
そんなに大変なら、床に寝転ばないで、ベットでもソファでもリクライニングシートでも沢山快適なものはあるのだからそこで、休んでくれればいいのに(それらは1人で起き上がれるようにセットした)床がいいんだ!と主張する。
そんなに床がいいのなら、1人で起きられるように前向きに努力してよ!と思うのだけど、それはできないと。。。。
介護はこんなものじゃない。もっともっと大変なことだから。こんなことでイライラするな!と自分に言い聞かせるが。。。。イライラする。
文句を言われながら、悲痛な声を出されながら、立ち上がる練習をするのは、かなりの苦痛だ。
ギャーギャー言ってる母の横で、励ましながら、でも手助けしない自分の姿を考えると
「これでいいのかな?」と不安に思う。
そして、これって虐待かも?とも思う。
もっと大事に「いいよ。いいよ」となんでも要求通りにやってあげるほうが、人気も上がるのだろうけれど。。。。
でもできるだけ介助のいらない生活をしてもらいたい。自由を少しでも長く満喫してもらいたいと思う私は、ものすごく冷たい人間なのだろうか?と自問自答する。
3時間ごとに見に行ってるのもいけなかったのかも。
今日から4時間間隔にしよう。
少しずつ自立してもらわないと。
母の残りの人生がつまらなくなると思うから。
昭和41年11月13日(日)
鳥雑炊
さつま芋甘煮
しじみの味噌汁