チェロとお昼寝

趣味のチェロとか とにかくもろもろ。アラ還主婦のつぶやき

整形外科の経営手腕

今、母が通っている整形外科は、10年前くらいに出来た。出来る前は、さびれたスーパーだった。駅からもちょっと歩くし、こんなところに整形外科かぁ。と思っていたのだけど。

 

それが、母のリハビリのために通い出して、毎週通うことに(笑)

骨折した時も、迷うことなく、ここの病院に直行した。もう我が家にとっては外科のかかりつけだ。

 

整形外科は二つに分かれていて、一つは介護リハビリ。もう一つは病院(整形外科)

院長先生は、二つを総括していて、いつもは病院の診察室で診察してる。

初めて受診したときの院長の印象は今ひとつだった。なんか自分のペースで回すワンマンなお医者さんやなと思ったんだけど。

なんだかんだで診察してもらっているうちに(リハビリ以外にも骨粗鬆とか骨折とかあるので)「この人すごい」

と思うようになった。

 

患者が利用しやすいように、瞬時に判断して指示を出してくれる。

躊躇することなく、即決楽してくれるので、患者としてはありがたい。

お医者さんって、建前を気にして時間をかけたり、手間をかけたりするモンだと思っていたのだけど、それがない。

 

例えば。

骨粗鬆症

骨粗鬆の飲み薬は面倒で有名。

朝起きて、何も食べていない状態で起き上がって水200ミリ以上を飲みながら錠剤を飲む。

飲んだら30分以上は横になってはいけないし、何も食べてもいけない。

介護しているお年寄りに、飲ませて30分横にならせたらだめというのはかなり面倒だ。水も200ミリを急いで飲まなくてはいけないのも苦痛だろう。

若い人でも忙しい朝に水飲んで、30分食べちゃダメって面倒だと思う。

だからか、元々3日おきに飲むものだったのだけど、最近は1ヶ月に一回で良い薬に改良された。

でも。。1ヶ月に一回なんて、忘れるよねえ。

 

だから飲み忘れ(飲むのを止める人も)が多い。飲まないと治療にならないんだけど、あまりに面倒で途中で挫折する人が多い。

 

母が骨粗鬆と言われた時に、暗い気持ちになった。「薬飲ませるの面倒」と。。。

月に一回と言ってもその日は朝早くから(年寄りは朝早いし、その上、何も食べないでねと言っても聞くわけない。)1時間付き合わなくてはいけないと思うだけで暗ーくなっていた。

ところが、先生は簡単に「注射にしましょう!」と言った。

半年に一度で良いらしい。

注射した後は1週間ほど飲み薬を飲まなくてはいけないけど、いつも薬は飲んでいるので一つ加えればいいだけ。簡単だ。

 

そんな簡単なら、お医者さんみんな注射にするでしょ!と思うだろうが。

世の中のお医者さんはそうではない。

製薬会社から頼まれるからという理由で、面倒な飲み薬にするお医者さんはものすごく多い。

(ちなみに効果は注射も飲み薬も同じ。飲み薬を忘れたらなんの効果もないから。結果的には注射の方が効果は高いと思うけどね)

 

注射は半年経ったら、製薬会社からお葉書がくるそうだ。「それが来たら打ちにきて!」と言われた。簡単!

患者の負担が減って、本当にありがたい。

 

今回の骨折の診察(再診)も、診察はリハビリの時間に合わせてもらった。二度手間にならなくて助かった。

次回は1週間後、「火曜日は?」と聞かれたんだけど。。。

実は来週から、介護の方のリハビリに切り替えることに決まっていた。介護のリハビリと医療のリハビリは同時には出来ないので医療のリハビリは止めることにしていて。

ついでに介護のリハビリは、送迎ありなので。介護のリハビリの日に診察の予約を入れると、

母は1日二回同じ病院に出かけなくてはいけない。それは、疲れるだろうなあ。と思って。

先生に別の日にお願いします!と言ってみたら。。。

先生は、「じゃあ、介護のリハビリの時に診察すればいいじゃない!」と簡単に言う。

先生の話では、介護のリハビリの方と連携して、診察室に連れて来てもらうようにするから。

付き添いはいらないから、こっちに任せてー。。。と簡単におっしゃる。

思わず、何度も確認してしまった。「私(付き添い)はいらないんですか?朝送り出したら、診察もリハビリもやっていただけるんですか?」と聞くと先生は簡単に

「だって、そっちの方が楽でしょ」と笑顔で返してくださる。。。。

 

経営上手。。。。

 

そこの整形外科は、いつも患者さん(年寄りばっかり。時々若者)でいっぱいだ。

駐車場は広いけど、いつも車が出入りしてる。あんなに広いのに待ってる車もいるほど。

こうやって、経営を広げているんだなあ。とやっとわかった。

 

もう一つ、整形外科がある。

駅前にあって、便利だから通う人は多いけど、リハビリの人気は芳しくないらしい。

なんでも、整体の人がどんどん退職するから落ち着かないし、上手な人がいないとか。。。

でも、そこは、予防注射で儲けてる。

コロナの時も、あれだけ注射がないと騒いでいる時に、ものすごい量を手に入れていた。

予約はもちろんいっぱいなんだけど、キャンセルも多いから、キャンセル分を夕方6時から予約なしで売っていた。私なんて、夕食の買い物をしていて、前を通りかかったら「予約なしで打てます!」と看板が出ていて、半信半疑で行ったら、ものすごい人が並んでいて(密だった)その人たちが、止まることなく(問診1分もかからない。流れ作業で進むので渋滞しない)進むので、入り口に入ってから15分で注射を打てて、15分待機して、30分後には外に出ていた。

コロナの予防接種は、1人打つたびに病院はものすごい利益らしいので、このコロナでこの病院はものすごく儲かってると思う。

 

こうやって病院は大きくなっていくのですね。

院長が元気なら、どんどん大きくなるのだろう。

 

逆に院長が倒れたり、他のことに気を取られたりしたら、どんどん病院は落ちてくのだろうが。

 

患者的には、そんな元気な病院はありがたい。

もちろん、丁寧にみてくれる病院も必要。母の内科の先生(かかりつけ)は、丁寧に丁寧にみてくださり、もちろん付き添いは必須で、適当なことは許されないのだけど、こちらはこちらでありがたい。

どう使いこなすか。患者にかかっているのだけど。。。

患者本人で使いこなせる人はそれほど多くないと思う。

そういう使いこなしを世話してくれるシステムがあるといいのになと思う。

月に3000円くらいで、生活の中の細かい「困ったこと」を解決してくれるシステムがあったら、色々ありがたいと思うのだけど。難しいだろうなあ。。。

 

わたしの献立日記 (中公文庫)

昭和41年11月11日(金)

牛肉、大根煮付け

しめ鯖

鯖の味噌煮

えのきだけの味噌汁