子どもの頃、ピアノを習っていました。
私が子どもの頃は、ピアノレッスン全盛期だったのではないでしょうか?
本当に周りの女の子はみんなピアノを習っていました。
定番の赤のバイエルから始まって、黄色のバイエル、それが終わるとツェルニー30番とブルグミューラー。。それが終わるとソナチネアルバム、ソナタアルバム
私の周りは先生が違っても大概その教則本の順番で進めていっていました。
だから、みな教則本の番号を聞けば(例えばチェルニー30番の3番をやってるとか)どのくらい難しいのをやってるのか大体わかりました。
上手か下手かは、教則本がどのくらい進んでいるのかで判断されて、他のことは考慮されず。
同じ曲でも人によって弾き方も違うし、上手下手もあると思うのですが、そんなことはお構いなし。
だから、友達に負けないように早く進めようとただそれだけのために練習していたような気がします。
もともとピアノは好きでなかったので、周りの環境のおかげでなんとか続いていました。
各曲、間違えずに弾けるようになると、「暗譜」と言われて、最終段階に入ります。全曲楽譜を見ないで弾くことができてやっと終わりです。
先生に「終わり!」と言われるともう終わったものは過去のもので全く弾きませんでした。
次の曲のことだけを考えていたので。
大人になった、今は、チェロです。
同じように教則本はやりますが、何の競争もありませんし(笑)、急ぐ気もないので、かなりゆっくりペースです。
曲の音程やリズムのチェックをしてもらったらそれぞれ細かいところの弾き方を教えてもらいます。いつも凄いなと思うのですが、エチュードそれぞれの弾き方は、万国共通のようで、YouTubeで聴くとみな同じ弾き方をしています。その弾き方を細かく説明してもらって、弾けるように練習します。
弾きにくいところは、どうやったら弾けるようになるか、細かく分解して教えてもらいます。
ウンウン唸りながら家で練習し、これでよいか確認してもらって、少しずつスムーズに弾けるようになってきます。
この「少しスムーズ」の時点でこの曲はおしまい。次の曲にいきます。
楽器は違うけど、子どもの頃は暗譜までやって、おしまいだった経験があるので、最初「え!まだ途中なのに!」と不思議でしたし、不満でした。もうちょっと曲を仕上げて終わりたいと。
でも、しばらくやっていくうちに、「あーこれで良いんだわ」と思うようになりました。
やり方がわかっていれば1人で仕上げまで持っていくことができるから。
大人は1人で仕上げなくてはいけないんですねぇ。
まあ、ひとによっては、忙しくて仕上げられない方もいらっしゃるでしょうけど、それはそれで、またそのうち同じようなものが出てくるからその時にまたやればよいので。。
とは言っても、当然のことながら、1人で仕上げた人の方が上手になります。
初めは少しの差でもちょっとずつ差が出てきて、気がついたときはあらあららと差がついてる。
マイペースでやれば良いんだからとは思うけど、やっぱりねぇ。
やりなさい!と怒るお母さんもいないし、辞める!と言ったら、簡単に辞められますし(笑)
一生懸命やっても何になるわけじゃないし、儲かる訳でもないし。
そんなことを考え出すと大人の習い事って不思議だなぁと思います。
そう言いながら、すぐ忘れてまた練習するのは、よっぽどすきなんですかねぇ。
でも、忘れちゃいけないのは、こういう好きなことが思いっきりできるのは本当に幸せなことだと。
子ども時代はそんなことは考えませんでしたが、大人は考えなくちゃいけません。
本当にありがたいことだと思います。
昭和41年10月21日(金)
牛肉朝鮮焼き
大根の煮付け
いくらおろしかけ
わかめの味噌汁