この小川糸さん 最近よく読んでいる作家さん。
読んでいると、心が穏やかになる文体で、なんてことない出来事を魅力的に表現していて、ステキな出来事に見えてくる。
ちょうど今読んでいるのが小川糸さんの代表作(?)の本
おばあさんから継いだ文具店で代書屋の仕事をする女性のお話。
賞状、お香典の名前の代筆、年賀状の表書きと「きれいな字で書く」仕事かと思いきや。
この代筆屋さんは手紙の代筆までする。
手紙の代筆を頼んだ人と、送る相手との関係を聞いて、どんな風に書きたいのかを聞き出す。
手紙の内容が決まったら、便箋や封筒、筆記用具までこだわって、そしてどんな書体で書くのか考えて、手紙を書く。
代書屋さんが一通についていくらかかるのか知らないけれど、結構な手間そうだ。
主人公の経済状況はわからないけれど。
一枚の手紙にあれこれと思いを巡らせて書く手順が楽しそうで。。。
久しぶりに手紙を書きたくなった。
ただ、便箋になんとなく文字を書く手紙ではなくて、便箋、筆記用具も考えて書いてみたい。
今はメールが主体となってしまっているから、一通のメールの重みは手紙と比べようもないほど軽くなっている。
たまに書く手紙は?というと、「メールだと失礼」と思う相手に書いているので、大概が得意な相手ではない。(笑)失礼の無い様に、無難に終わらせようということしか考えていない。つまり全然心がこもってないし、事務連絡に毛が生えたような手紙になってる。。。
今、手紙を書きたい人がいる。
もう何十年も会っていない叔母。同世代の従兄弟がいたのでしょっちゅう泊まりに行っていた。料理上手で、素朴だけど美味しいものをいつも作ってくれた。プールに連れていってもらったり、動物園に連れて行ってもらったり。
毎年懐かしいことを年賀状に書いて送ると、必ずその返事をくれる。
それほど体調が良くなくて、施設に入ってるそうだ。でも
「覚えてますよ。楽しかったですね」
と、葉書いっぱいに懐かしい話を書いてくれる。
いつもそんなやりとりだったのだけど、今年の年賀状に「良かったら遊びに来てください」と書いてあった。
私も凄く会いたくなった。
でもコロナで会いに行けない。
もう少ししたら会えるかもなと思うのだけど、らちがあかないなと思っていた。
「手紙を書けばいいじゃない」と思った。
年賀状だけじゃなくて、封書の手紙を。
会いに行くまで、手紙書けば良いじゃない!
でも、ここ10年以上(それ以上かも)事務連絡のような手紙しか書いていないので、洒落た手紙が書けない。。
便箋も何も面白くないものしかないし。。
そうそう
いつも楽しませていただいてる
妄想ワイフさんのプログで横浜元町の伊東屋(文具店)で手紙を書くコーナーがあることを教えてもらった。。
色んなものが準備されていて、手紙が書けるとか、
よくわかってないのだけど、楽しいものがありそうなので、近々行ってみよっと。
おまけに。。
故沢村貞子さんは27年間(昭和41年から平成4年84歳まで)毎日欠かさず献立日記を描き続けた。
亡くなったのは平成8年と30年近く前で、
献立も物凄く素朴なのだけど、未だにテレビで企画されるほど、ステキな献立で。
いつも何となく眺めているだけだったけど、ちょっと書き出してみたくなったので、本から写したものを書いていこうと思います。
昭和41年9月2日金曜日
すきやき
かぼちゃの甘煮
春雨、きゅうりの酢の物
大根の味噌汁