プロともさん
が恩田陸さんの「祝祭と予感」
ーこれは「蜜蜂と遠雷」のスピンオフ小説です
を紹介していらっしゃったので、を読んだところ。
スイッチが入り💦
一度見ていた映画をNetflixで見て。
ついに、小説「蜜蜂と遠雷」を借りてきて、凄い勢いで読みました。
ちなみに私は図書館で借りました。
蜜蜂と遠雷は、
ピアノコンクールを舞台に、勝ち抜いていくピアニスト達や、それを取り巻く人間模様、そして音楽を描いた長編小説です。
2016年の刊行以来売れ続け、直木賞、本屋大賞、そして映画化とものすごい黄金の道を描いているので、さぞや連載中から 大人気だったんだろうと思っていたのですけど。
そんな簡単では無かったらしい。。
小説「蜜蜂と遠雷」のあとがき に、
この本の作者の担当編集者だった 志儀保博さんというかたが
「蜜蜂と遠雷」の思い出 と
いう形で書いていらっしゃいました。
作者の恩田さんが「書いてみたい」と編集者の志儀保さんに話を持ちかけたのが2006年
刊行されたのが2016年。
10年かかっています。
連載は2009年から、隔月の連載で始まったそうです。途中 掲載誌が休刊して違う雑誌に変わったりして、恩田陸さんも書くのに苦労しながら、71回に渡って連載を続けて書き終わったとのこと。。
いつも、締切が間に合わなくて、大変だったようです。
恩田陸さん自身が、小説を作り上げる苦労を「祝祭と予感」に書いていらっしゃいます
幾らピアノを長いこと聴いてきたとはいえ、コンクールのプログラムという視点で曲を見たことなどなく、果たしてきちんとしたプログラムが作れるのかとても不安でたまらなかった。
本を読むとわかるのですが、コンクール経験者なら当たり前なのかもしれませんが、曲を選ぶこと、そしてそれぞれの曲を理解すること。
大変だったでしょうねぇ。
でも、読み手にとってはそこがまた魅力でもあるのですが。
そんな地道な作業をしていても、
その間、ほとんど反響はなかったらしいのです。
(小説で連載中に話題になることってほとんどないらしい)
志儀保さんの言葉によると
長きに渡ってこの作品の存在を知っていたのは、恩田さんとわたしと(志儀保さん)と社内外の校正者だけだったのではなかろうか、とおもいます。
出そうで。。。。そんな中で7年間の連載を終え、本の出版。
書き上げたらもう終わり!という訳ではありません。
出版が決まっても、儲からなくてはいけないので。
しかし、ここでも大きな壁がありました。
異常とも言える、長い連載の中で、7年分の原稿料、志儀保さんの給料、取材費
(浜松ピアノコンクールに4回 一回2週間かかりますから 宿泊費、食費、交通費が嵩みます。)
が嵩んだ中。
初版 1万5千部 定価 1800円(高いですよねえ) の経費で計算しても
1057万円の赤字だったとか。。。。
滅多にないことだそうです。。。。
それでも出版した幻冬舎って すごい。。。。
幻冬舎という会社、話題性だけを考えた軽い会社と思っていました💦
間違いを反省するとともに そして、考えを改めるとともに敬意を表します
ごめんなさい!
しかし。。
大きな賭けは大成功。
発売とともに、売れまくり、
そこからは 直木賞、本屋大賞、映画化、アニメ化 コンサート化と。。。。
結局本は57万部売れたそうです。
素晴らしい。。。
実は、「蜜蜂と遠雷」の本。
最初買おうと思っていたのですが、
Amazonの新品で1665円
中古でも700円ほど。
えー高すぎる!と思い
図書館で借りました。
最近の本を見ていると、読みたいけど高い!
もう少し安くしてよ!
と、思っていたのですが。
でも、この生み出した苦労の話を読んで。
しかも、初版1800円で売っても1000万円の赤字だったと聞いて。
あんまりケチるもんじゃないな。
と、反省しました。
でもねぇ。
2000円をポンポン出すわけにもいかないし。
悩めるところです。
その一方で。。
本屋にも置いてない本で高い本。
例えば
とか
とかの本は。
本屋さんには置いてないので、立ち読みで確認もできないし。。
まずは図書館で借りてみて、良ければ買うという方法に。
本屋さんも、Netflixのように月決めで読み放題の時代がくるのでしょうか?
デジタル本よりどうしても紙媒体の方が良いと思う私には、ちょっと複雑な話ですけど。