チェロとセミリタイア生活

趣味のチェロとか お気に入りとか日々の発見とかアラ還女の視線でお届けします

まだまだ進歩中

小さい頃は 
よく本を読む子
ではあったけれど。

絵本や子どものための物語 レベルまでは、楽しくわくわくしながら読んでいた。
あれもこれもと読みふけっていたけれど。

いつの頃からか、読めない本が出てきた。

有名な古典文学もいくつも読んでみたけれど、何が良いのかわからない。
古くてわからないのかと、
最近受賞した芥川賞作品を読んでも、
「あっそう」という感じで。

本好きの人に聞くと
「行間を読むんだよー。滲み出てくるところを感じるんだよー」
と、言われたが。

何を言ってるのか分からなかった。
というか、今もわからない(笑)

少しは頑張ってみたが全くダメで。
行間を読まなくてはいけないものは読まなくなった。
だから
私の読み物は、歴史小説とか随筆とか、ハウツーものとか。
簡単に読めるものばかり

村上春樹さんも、私にとっては「行間もの」で、
ノルウェイの森もダンスダンスダンスも
全く歯が立たなかった(笑)

小澤征爾さんと、音楽について話をする (新潮文庫)

この本は10年ほど前に知人からのおすすめで読んだ。
指揮者の小沢征爾さんとの対談集。
毎回テーマを決めて、対談している。
合計6つのテーマがあるのだけれど、ひとつひとつが長くて、そして深い。もの凄い深さだ。

村上春樹を読むことにちょっと憧れを持っていた私は、これなら読めるかも!と思って、購入した。
そして、
半分以上わからなかった(笑)

対談だから文章が難しいということはない。そっちは問題ないのだけど、クラシックの曲とか音楽に対する話のレベルが高すぎてわからなかったのである。

それまで、テレビとか音楽雑誌とか、言わば初心者相手のクラシックの話を見たり聞いたりしていて、わかったような気になっていたけれど。
そして、恐ろしいことにそれでクラシックの知識があるような気になっていたけれど。

この本は、そんなレベルではない。
もっともっと深い話をしている。
村上春樹さんの知識のレベルがものすごく高いのが理由で。
小沢征爾さんも あとがき の中で、村上春樹さんの知識を「正気の沙汰ではない」と言っている)
だから、深い知識のある読者には、それこそものすごく楽しい本になったのだと思うけど、私には、全く太刀打ちできない本だった。
ただ、こんなに深い知識の人が世の中には沢山いるんだ。。
という、当たり前のことを愚かな私に気づかせてくれた本。
世の中の凄さを教えてくれた本になった。
結局、途中で挫折したあと、本は本棚に置きっぱなしになった。

ごくごく最近。
この本が本棚で目に止まった。
これ、難しくてわからなかったんだよなぁと思いながら、ちょっと読んでみた。

楽しく読めた。それこそ夢中になって。

10年間、私のクラシックの知識は変わらない。でも、10年前に全くわからなかった2人の対談の内容がよく解って、凄く楽しかった。

この本には色んなレコードの話が出てくる。それを2人は聴きながら話をしていたが、なかなかその話の風景が見えなかった。
そんな人が沢山いたのか、
そこで聞いていた音楽が入っているCDも販売されていた。

『小澤征爾さんと、音楽について話をする』で聴いたクラシック

本に出てくるレコードそのままがすぐ聴けるという、親切さ。

巨匠ふたりと共感できて、偉くなったような気がした。

また新しい世界が増えた。

最初にこの本を読んだころ(つまりこの本が理解できなかった頃)
つまり、10年前は、チェロを再開した頃だった。結婚と子育てで、20年近くチェロから離れた後の再開だった。

再開したと言っても、小学生だった息子の世話と仕事との合間だったので、落ち着かないスタートだった。
でも、自分の時間が取れることが嬉しくて、それだけで満足していた。

それから10年
変わったことと言えば
5年目くらいに
ちょっと大きい病気をした。

病気で、それまで遠くにあると思っていた
「死」が結構間近にあるんだということにびっくりして、

やりたいことはさっさと始めようと考えを改めた。
そこで、ちょっと早かったが、仕事を辞めて、
やりたいことをわんさか始めた。

例えばチェロは、
オーケストラに入り
そして、きちんと基礎を習いたいと思い今の先生に変わった

そして、仕事がなく、子どもの世話も減っていくので
バタバタした時間が無くなった。
ひとりの時間が沢山できた。

時間ができて、1番変わったことは
出来ない !と即決しなくなったこと」
である。
出来ること は今も昔も即決するけど、

それまで、時間がないので、 出来ない ことも「即決!」で過ごしてきた。

でも、今は、
出来ない!と思っても すぐに 白旗はあげない。
その代わり
頭を「ぐるん」とひと巡りさせて、できないと言う言葉を飲み込む。
そして、
時間をおいて、「再考」する。

これが結構バカに出来なくて。

「再考」してみると、別の方法を思いついて解決できることがある。
自分でも「へぇー」と思うことを思いついて自分で自分を褒めてあげる。
もちろん、出来ないことも多いけど、考え直せば、解決するかもしれない という自信もくっついてきて、余裕がでてきた。

10年ぶりに読めるようになっていたこの本

この本も、「ぐるん」の「再考」の繰り返しのおかげで読めるようになったのかもしれない。

わかんない!と思っても、ちょっと待てよ、「ぐるん」と白旗をあげるのを我慢して再考するうちに
テンポが出来て読めてきたのかも。


もしもそうだとしたら、
このゆったり生活も、進歩しているようで嬉しい。

もしそうでなくても
とにかく、出来なかったことができたのだから
大人になったようで、やっぱり嬉しい

このプログを書くために、久しぶりに、本を開いてみた。
やっぱり、凄い本であり、楽しい本だ。

しばらく、またこの本を読み返してみようと思う。

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