夫は毎晩とてもとても丁寧に歯を磨く。
感心するくらいに時間をかけて。
私は、出来れば短く終わりたい。
しかし、そうすると汚いので。
最近は、電動歯ブラシと水流で汚れを取るものの2段重ねで洗っている。
これで洗うようになってから、短い時間でも、洗い上がりがスッキリするし、歯医者さんにも「綺麗に磨けてますよ」と、褒められるようになって(いくつになっても褒められるのは嬉しい)とても気分が上がる。
夫は、電動系は使わず、ひたすら歯間ブラシと歯ブラシで磨く。
そんなにしていても歯はダメになるらしい。
去年の夏あたりに「何か歯が変だ」と言ってきた。
そりゃすぐ歯医者に行きなよ!と言ってもモゴモゴしているので、「予約とってあげようか?」と言うと、「それは嫌だ」と言うので、もう知らん!とほっといた。というか忘れていた。
ところが4月の中旬に歯が折れたらしい。
私は、丁度夫の実家に介護で泊まりで出かけていて、その現場を見ていないのだが。息子の話では結構狼狽えていたらしい。
流石に歯医者に行ったそうだ。
応急処置だけしてもらって、後日また来てくださいとのことだったらしいが。
その「後日」が結構先で。
これじゃあ、時間かかってしょうがないから私が通ってる歯医者さんに行けば?
と、言うのだが、絶対嫌だ!と言う。
夫の通っている歯医者さんも私が通っている歯医者さんも普通の街の歯医者さんで。
でも、夫の通っている歯医者さんは、おじいさんでかなり鄙びた歯医者さん。患者も沢山とらないで丁寧な治療をするとのことだけど、だからと言って私が通っている歯医者さんもそれなりに丁寧にしてくれる。そんなに拒否しなくても。。と不思議だったが。。
夫によると
「歯医者怖いから、優しい歯医者さんじゃ、ないとダメ」
だそうだ。
結婚して30年近くになるが、知らなかった。
子どもの時の歯医者さんの思い出が悪くて、歯医者が怖くなったとか。。
確かに昔の歯医者さんは痛かった。
子どもの頃、私も歯医者さんに行くと言うと泣き叫んで抵抗した。
結局、デパート行こう!と騙されて連れていかれて、駅で号泣していた。
解決策として「ご褒美買ってあげるから」と、歯医者に行く前にご褒美を決めてから、意を決して歯医者に通っていた。
それでも痛いから、腹が立って、歯医者さんの指を噛んだこともあり。。
怒った歯医者さんは、なぜか治療椅子にがんじがらめにして、治療していた。
椅子に縛りつけても噛むことは出来るんだけどと思うが、歯医者さんのあまりの怒りに、「もう2度と歯医者さんを噛まない」と決意した。(笑)
そんな体験をした私も、今は全く歯医者さんは平気だ。ちょっと痛いことがあればすぐに先生は麻酔をしてくれる。昔は「麻酔は身体に悪い。」と言って歯医者さんは麻酔をしてくれなかったが、どこで方針が変わったのだろうか?
それにどんな状態でも、先生は優しい。昔、歯磨きが下手だった頃、定期検診に行っても先生は「ちょっと汚れが溜まってますねぇ」と先生は優しく諭すだけだった。私の場合、「磨き方が汚い!」と怒られても優しく諭されても、キチンと磨かなかったので、断然優しい方がよい。(笑)
(自分でちゃんと磨こう!と自覚しないとやらないんだと、ついこの間までわからなかった)
そんな世の中で怖い歯医者さんっているのか?
夫の話では、「歯医者嫌いを理解してくれる歯医者さんと理解してくれない歯医者さん」がいるらしい。そして、理解してくれない歯医者さんが大多数で。。(どうやって判断しているのかわからない)
私の通っている歯医者さんは、「理解してくれない」歯医者さんで、鄙びた夫の通う歯医者さんは「理解してくれる歯医者さん」なんだそうだ。
名誉の為にもう一度書くが、私の通っている歯医者さんは、普通以上の優しい、腕の良い歯医者さんだ。理解出来ないガチガチのおっさんではない。
でも、夫にかかると「理解できない」部類に入るそうで😰
とにかく、時間はかかってもその「理解できる」歯医者さんにお願いするしかなさそうだ。
2週間後、やっと予約の日がきた。
ものすごく緊張して、大騒ぎして夫は歯医者に向かった。
そして、「抜歯」→インプラント と宣告された。
まずは、抜歯。。
本日。
1週間以上前から夫は「15日は抜歯だ!運命の日だ!」と騒いでいる。
なんで抜歯ごどきで、そんなに騒ぐのか。
わからんが。家庭の平和のために、穏やかに対応してきた(笑)
今日は水曜日。土曜日に山登りを計画しているらしい。
「抜歯してすぐだから山に登れるかどうか心配だ」
と、本当に心配しているが。
抜歯翌日の登山ならともかく、三日後だ。
しかも根っこがボロボロという歯の抜歯なのに。
心配らしい。
12時予約で11時には家を出ると緊張感いっぱいで予定を伝えてくれるが。。
「勝手に出かけて行って」
と、思っているが、ぐっと我慢して
「そう、頑張ってね」
と伝える私。
本当に偉いとおもう。